和希そら主演・雪組『心中・恋の大和路』キャスト別感想…和物は本当に難しいのだということを痛感

雪組



本日は、
雪組のそらくん(和希そらさん)主演
『心中・恋の大和路』のディレイ配信の日でした!

 

配信を心待ちにされていたファンの方は、
とても多かったと思います
もちろんワタクシも首を長ーくして待っていましたとも!
生観劇する予定でしたが、
残念ながら公演中止の方のチケットでしたので、
生観劇は叶わず…

 

無事配信を観ることが出来ました!

 

ということで、
サラッと感想を語っておこうと思います

 

ここから先は、
いつも通りの私のメモなので、
いろんな意見があるんだなぁ、と、
ご理解のいただける方のみ、どうぞ!

 

和希そらの最大の試練だったように感じた『心中・恋の大和路』…きっとこれも劇団愛

今回そらくんが演じた作品、
『心中・恋の大和路』は宝塚歌劇団の和物の名作の1つとして、
語り継がれており、何度も再演をしております

 

初演は星組で、
当時のトップスター瀬戸内美八さんが主人公・忠兵衛を演じました
続いて、月組トップスターの剣幸さん
その次が、雪組スターの汐風幸さん
そして、前回は雪組トップスターの壮一帆さんが演じていました

 

特に、
えりさん(壮一帆さん)の『心中・恋の大和路』は、
2014年ですから、
ご覧になられたヅカファンも多いのではないでしょうか
非常に胸をうつ美しくも悲しい物語でしたよね

 

思い出しても涙が出てくるほと美しかった…

 

それを雪組に組替えしたそらくんが、
忠兵衛を演じることになったのです
踊ってよし、
歌ってよし、
最近では芝居も良くなってきたそらくん

 

前回の主演の『夢千鳥』は、
素晴らしい出来栄えでしたし、
間違いなく和希そらの代表作でしょう
それを経ての『心中』ですから、
そらくんへの期待の高さが伺えました

 

そらくんの舞台スキルの高さゆえに、
この難しい演目を演じさせることにしたのだと感じてます
それこそ劇団愛ですよね
きっとこの演目で、
新たな和希そらが見れるという最大の期待が込められていたと思います

 

そらくんはその期待に応えるべく、
熱演をされてました
ちょっと声の調子がいつもと違ったように感じて、
風邪ひいてたのかなと思うほど、
少し鼻声だったように思います

 

それはいいとして、
あらためて『心中・恋の大和路』というのは、
とても難しい作品なのだな、と感じました
また、和物の難しさも痛感いたしました

 

そんな感じです

 

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期待していなかった夢白あやは思ったより全然良かった

ブロ友さんが、
今回の梅川のあやちゃん(夢白あやさん)が、
イマイチっぽいようなことを語られてましたので、
「あ、これはあやちゃんには合わない演目なのかも」、
ということで、
全く期待しないで見ていました

 

ですが、
期待しなかったのがよかったのか
私的には、あや梅川はとても良かったと思います

 

あの独特な言い回しが、
ちょっと大変そうだなとは思いましたけど、
和物に慣れていないとは思えないほどの熱演でした
正直言い回しの部分は、
もうちょっと頑張って欲しいところではありましたが…
もう少し長い期間での上演であれば、
もっと役を自分に降ろせたでしょうから、
そこは少し残念に思いました

 

ですが、
身請けが決まり、
嬉しそうにその日を夢見る梅川の愛らしさやいじらしさ、
そして、
そこまでの辛い日々を思わせる翳りが、
とても上手に表現されており、
あの場面は1番よかったと思います

 

忠兵衛と一緒に逃げ回っていく場面と、
ラストはとても美しかったです
今回映像で見ているので、
そらくんとあやちゃんの美しいカットで終わったのも、
余韻に繋がったようにも思いました

 

和物の難しさを痛感されたと思いますけど、
大事な経験となったはず
これを肥しにまた一歩成長を遂げたように感じます

 

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凪七瑠海の八右衛門役が素晴らしすぎた

忠兵衛の親友役の八右衛門は、
専科のかちゃさん(凪七瑠海さん)が演じました

 

これが大正解!

 

見事な演技力と表現力でした
歌も素晴らしかった…

 

元々いい奴な八右衛門ではあるのですが、
今回かちゃさんが演じた八右衛門が1番好きかもしれません
もう八右衛門大好き!w
梅川もこっちを好きになればよかったのに…(^_^;)

 

でも梅川が魔性系ファム・ファタール的な女性であったとするならば、
八右衛門ももれなくダメな方向に向かったのかもしれませんけど…

 

特に、
2幕からの親友を思う八右衛門が素敵すぎました
これだけ大事に友を思ってくれるなんて、と、
八右衛門の人柄が心に響くわけです

 

華があり、
確かな舞台技術がある貴重な専科となったかちゃさん
今回の『心中』の一番の功労者の1人だと思います
かちゃさんがいたからこそ、
ビシッと芯が通った形になりましたよね

 

次回も雪組公演ですから、
今回もこうやって絆を深めている分、
『蒼穹の昴』での活躍も楽しみにしております

 

専科と雪組生が大奮闘!さすが和物の雪組

今回は完全なる時代物ですので、
和物の雪組の本領発揮となった気がします

 

専科の汝鳥伶さんと悠真倫さんは、
文句なしに上手かったですし、
専科さんらしく、
雪組生を影ながら引っ張ってくれてました
舞台の水準がワンランクもツーランクもあがります

 

まりんさん(悠真倫さん)の孫右衛門は、
親の愛情がひしひしと伝わりました
顔を見たいというのが本音でしょうけど、
チラっとだけ目にしただけでその場を立ち去るわけですが、
梅川に悪態をつきつつも、
実は健気な女性だと理解するという流れが、
ほんの一瞬の出来事で表現するのですが、
これが本当に上手かった

 

悲しそうな孫右衛門の後ろ姿の背中は見事でした

 

次に印象に残ったのは、
与平役のすわくん(諏訪さきさん)!
本当に上手かった!
歌の場面も聞かせてくれましたし、言うことなし!

 

この役は前回、
れいこさん(月城かなとさん)が演じており
これもめちゃくちゃ上手かったんですよね
れいこさんはその後『銀二貫』でバウ初主演を務めるんですよね
同じ谷正純先生の作・演出でした
与平の上手さを見て、
谷先生がれいこさんに宛書をしてくださったのだろうと、
当時も思っていましたっけ…

 

そんな期待値のハードルが高かった与平役でしたけど、
すわくんは臆することもなく堂々と演じてました
かもん太夫に憧れているという可愛げ、
忠兵衛に尽くし、信頼を寄せている姿の演じ分けはお見事でした
本当にいい男役に成長されてますので、頼もしいです

 

妙閑役のカレンさん(千風カレンさん)もお見事でした
継母であり、年老いた女性でもある妙閑も、
またとても難しい役でしょう
本当におばあちゃんのようで、腰の曲がった感じの表現も感動しました
意地の悪さ加減も抜群です
こういう演目でこそ、
真の実力が問われるわけですが、
カレンさんはさすがでした

 

かもん太夫役のゆきのちゃん(妃華ゆきのさん)も素晴らしかった
とても見事な太夫役で、
華やかで艶やかで、姉さんで…
そのあたりを上手に表現されてましたね
さすが研13は伊達じゃない!
しかし、ゆきのちゃん美人だった!

 

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『心中・恋の大和路』はつくづく難しい作品なのだと痛感した

最後はちょっと本音で語っておきます
あくまでも私的に感じたことなので、
そういう感じ方もあるんだな、程度にお付き合いください

 

今回のそらくんの忠兵衛ですけど、
役作りに相当苦労したのではないでしょうか

 

和物が難しかったのか…
役が難しかったのか…
それとも、その両方なのか…

 

忠兵衛という役は、
梅川という女性と出会ってしまったがゆえに、
愛を貫くのですが、
その過程がとてもじゃないですけど、賢くない
どう考えても短絡的であり、
破滅の道に進んでいることがわかるはずなのに、
それがどうにも止められない

 

そして、自分が犯したことから、
2人の逃避行が始まり、悲しいラストを迎えるわけです

 

前半部分のお気楽さというか、
ふらふらしてそうな感じがありつつも、
いつもはしっかりしている部分がある、という土台を作ることが大事で、
そこがしっかりしていないと、
ちょっとふわふわした感じになってしまうのだな、と思いました

 

本来であれば、
忠兵衛のバカさ加減に、
あの時そんなことをしなければこんなことにはならなかったのに、
という人間のダメな部分を突きつけられながらも、
同情してしまうという流れになるのですが、
私的には、今回は「自業自得」止まりになってしまったのです
共感まで辿り着けないというか、
同情出来ないというか…
そりゃそうなるでしょ、と思ってしまったんですよね…(´・ω・`)
俯瞰して見てしまうというか…

 

そう思ったということは、
おそらく意図された方向ではないように思いますし、
過去の上演も生観劇や映像で見ておりますが、
こんな風に感じたことはありませんでした

 

それだけ課題も多く、
ハードルが高かったのかなと感じたのです

 

あくまでも私的な感想なので、
感動された方も多くいらっしゃると思います

 

ですが、
ブロ友さんも共感してくださり、
そのご友人も同感ということでしたので、
私のように感じた人も少しは存在するということです
少数でしょうけどねw

 

私的には、
いかに和物が難しいのか、
雪組生がスゴいのかがよくわかった演目でした

 

雪組は、
そんなに和物をやっているわけでもないのですが、
こういう演目を上演した際に、
引き込まれる演技が出来るというのは、さすがとしか言いようがないです

 

上記でチラっとだけれいこさんのお話を挟みましたが、
れいこさんは超美人で本当にため息の出るほど美しい人ですけど、
どこかちょっと地味というか…なんというか…
スター性がないわけではないのですが、
華やかなタイプではないです

 

ですが、
れいこさんの真髄は確かな演技力ですよね
元を辿れば、
雪組出身だったことが功を奏したのではないでしょうか
れいこさんの和物の出演作はこれまで何作も見てきましたけど、
どれも素晴らしいです
上記の『銀二貫』なんてそれはそれは素晴らしかった
和物が出来るということは、
とてつもなくポテンシャルが高いんだなということも、
あらためて感じたのです

 

雪組生となってまだ日が浅いそらくん
ダンスも歌も申し分なしで、
ショースターとしてはピカイチの部類に入るジェンヌさんですよね
演技力も『WEST SIDE STORY』のアニータ役をキッカケに開花し、
ここまで見事な成長を遂げてきました

 

きっとここで新たな挑戦である和物と出会いましたから、
この経験を生かして、
より素晴らしい男役スターになるのでしょう

 

その第一歩だったのだと感じました

 

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