本日(6月8日)は、
ありちゃん(暁千星さん)主演の別箱
『夜明けの光芒』大阪公演の千秋楽でした
なんとかギリギリで視聴が間に合いました!
おかげで休憩時間はバッタバタw(^_^;)
ということで、
今回は『夜明けの光芒』のファーストインプレッションです
ネタバレが大いにありますので、
東京公演を楽しみにされている方はご注意ください
大丈夫な方のみどうぞ
また花組のあすかくん(聖乃あすかさん)主演
『Liefie(リーフィー)-愛しい人-』の配役発表がありましたね!
こちらについては明日にでも…
ここから先は、
いつも通りの私のメモなので、
いろんな意見があるんだなぁ、と、
ご理解のいただける方のみ、どうぞ!
『夜明けの光芒』構成や演出の良さと粗さがあった…特に相関関係の混乱
まずは『夜明けの光芒』の作品そのものについて触れておきます
脚本・演出は、鈴木圭先生です
原作はチャールズ・ディケンズの「大いなる遺産」
この原作そのものについては、
1990年に月組で上演しています
オープニングや群舞の起用の仕方は、
キラリと光るものがあり、
特に1幕はぐいぐい引き込まれる演出だったと思います
2幕目はだいたい予想どおりに進む感じがあるので、
だるさが生じる人もいたかもしれません
私的にはギリ大丈夫でしたが…
それでもありちゃんが人として踏み外すような闇の世界に足を踏み入れかけ、
人生を台無しにしそうになるところを、
何とか踏みとどまりやり直すことが出来そうな未来があったのがよかったです
後味スッキリ!
悪の魅力がある闇の住人ではなく、
単なる人でなし的な転落でしたので、
改心できるのは重要
ストーリーの道筋はよかったと思います
ただ大きな難点は、
キャラクター設定の部分です
ありちゃん演じるピップと、
みきちぐさん(美稀千種さん)演じるジョーは、
てっきり親子なのかと…(^_^;)
養父にしか見えず
さらに、ジョーの妻・ジョージアナも同様
てっきりお母さんかと思ったら実の姉という設定
ピップとジョーは義兄弟なんですよね…
20~30歳近く離れた兄弟だったんですかね?
ジョージアナとも20歳は離れた姉に見えました
みらんちゃん(綾音美蘭さん)演じるビディも謎年齢に見えました
最初は違和感なくピップと同世代に見えつつも、
なんだか違うのかなと感じていたらジョーと結婚という
でも幼馴染ですよね?
みきちぐさんも、
さっきょん(澪乃桜季さん)も演技巧者なだけに、
そのあたりが目に入るインパクトでは判断を誤らせてしまうのはもったいなかったです
他の配役はドンピシャだっただけに、
ちょっぴりもったいない気がしました
みちちゃん(七星美妃さん)演じるミス・ハヴィシャムは、
原作どおりウェディングドレス姿の方がより迫力と狂気が増したようにも感じました
衣装が綺麗だったのでいいですが…
あと楽曲は初演のものなのか、
と思えるような古めかしさがありましたね
わざとなのかもしれませんが、
もう少し現代寄りでもよかったような?
悪くはないのですが「ちょっと古い?」とも感じました
古い時代の話ではあるので、
アリといえばアリですが…
鈴木先生がどの程度仕上げてくるのか不安でしたけど、
原作がしっかりしているのと、
月組版があるのとで、
良くまとめていたと思います
暁千星はほぼ出ずっぱりの大活躍
ではキャスト別感想です
主演のピップを演じたありちゃん
ありちゃんは陽のオーラが似合う星組の王子様ですけど、
登場時の健気で一生懸命なありちゃんはまさにそのイメージのまま
ですが、
遺産が手に入るとなってからは、
見た目こそは変わりませんが、
心に大きな闇というか人間のダメな部分が出始めていきます
このあたりのお芝居よかったですね
義兄のジョーや姉のジョージアナに対しての冷たい態度
ジョージアナは悪女系なので仕方がないにせよ、
あれだけ可愛がってくれて大事に育ててくれたジョーに対しても、
距離を置こうとするありピップ
確かに美少女ですけど、
性格的に難があり過ぎのどこがいいのかわからない高慢ちきなエステラには、
ずっと恋をしているという…
いつも側にいてくれるビディでいいでしょうに…
と思いますが、
女性としての魅力はエステラだったのでしょう
一途にエステラを乞うピップの純愛は、
最後の最後でキュンとします
歌も上手ですし、
最後のフィナーレでのダンスはさすがありちゃん!
生粋の星組育ちではないのに、
非常に星組感の強さを感じました
歴代の星組トップスターでいえば、
アニキのわたるさん(湖月わたるさん)のカッコよさとスマートさ、
レジェンドなちえさん(柚希礼音さん)の圧倒的な真ん中感の系譜のように感じたのです
ありちゃんは歌が上手になったとはいえ、
やはりダンサーですし、
バレエを基本としてタイプなので、
湖月わたる⇒柚希礼音の直系のようなんですよね
ただ歌える男役なので、
将来の相手役はやはり歌上手以上の娘役に務めてもらいたいと、
今回つくづく思いました
星組でトップスターになる画が容易に想像できる素晴らしいピップでした
生観劇が楽しみで仕方がないです
美しく成長した瑠璃花夏
今回の私的MVPは3人いるのですが、
そのうちの1人は、
ヒロイン・エステラ役を演じたるりはなちゃん(瑠璃花夏さん)
素晴らしかった!
圧倒的な美貌を誇り、
ピップがずっと恋焦がれることに納得しかない魅力を醸し出してました
るりはなちゃんは、
『柳生忍法帖』で新人公演ヒロイン・ゆらを演じた頃は、
地味だと言われがちで、
友人は「華がない」と言ってたのですが、
ここ1~2年でグッと評価があがった娘役さんです
『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』のエリザから、
ものすごく成長してきたと思います
その次の『1789』の新人公演でのマリー・アントワネットで、
次世代の星組を支えてくれる娘役には間違いないと思わせるほどでした
一気に花が咲いた感があるんですよね
元々歌の上手さは新人公演ヒロイン時でも発揮してましたし、
その後も路線娘役として歌の場面が任せられても安心して聴けるという
演技力も抜群ですし、
上記で示したように美しさもあるという
エステラはただ見かけが美しいだけではなく、
心に闇を抱えた美女という難しい役です
小さい頃から洗脳され、
男性を惑わすような存在になるように育てられたといういわくつきの女性の役
高慢で人を見下すようでもあり、
でもそれを払拭できるほどの美貌も必要
この役を見事に演じてました
星組の娘2の系譜は間違いなしです
はるこさん(音波みのりさん)
くらっち(有沙瞳さん)
ほのかちゃん(小桜ほのかさん)
間違いなくこのラインには乗っていく逸材です
そして今回、るりはなちゃんは東上別箱ヒロインに抜擢!
しかも波線上ヒロインです
トップ娘役候補として恥ずかしくない位置に浮上しました
華やかさがありつつも、
男役の魅力を消さない良さも兼ね備えてましたので、
いつか報われるといいのですが…
娘2だけはもったいない気はしますけど、
これからどんどん下級生が台頭してくるので、
そこに食い込めるのかどうか…
ありちゃんとの並びは悪くはなかったですけど、
やはりマダム感が強めの大人っぽい娘役なので、
そこはどうかなとも思いましたが、
ありちゃんも就任はもうちょっと先でしょうから、
その頃にはしっくりくるのかもしれないとも感じました
あくまでも今回の役としての並びの話です
考察ではありませんので…(^_^;)
さすが天飛華音!芝居に緊張感が走る役
次は2番手・ベントリー・ドラムル役のかのんくん(天飛華音さん)
最初のなかなか出番がなく、
どんなちょい役なのかと思いきや、
物語の闇の部分を担う重要な人物でした
正直、
ピップの親友・ハーバート・ポケット役のかずとくん(稀惺かずとさん)の方が、
2番手役なのかと勘違いしましたし、
初演では、我が永遠の初恋の王子様・かなめさん(涼風真世さん)が演じた役でもあります
ですが、
ストーリーが展開し、
かのんくんが登場すると、
圧倒的な闇感、場を制する力が凌駕しました
まだ一生懸命さが残るありピップに、
闇の世界を教える役でもあるのがかのんベントリー
しかも2人は光と闇の存在とまでセリフで出てきます
この対比の構図を見事なまでに表現出来たのは、
かのんくんの芝居の上手さでしょう
一時期心配していた歌も、
元のように戻ってましたし、
歌・ダンス・芝居と三拍子揃ったかのんくんが復活した感がありました
そして、
るりはなちゃんだけではなく、
かのんくんもありちゃんとの並びがよかったですね
ありるりかのんのトリデンテのバランスが素晴らしかった!
黒い役を演じ、
しかも出番も多めではないのに、
これだけ印象に残せるというのは、
かのんくんの成長を感じました
かのんくんがいなければ、
ありちゃんの闇落ちの部分、
自堕落への転落の表現は薄まっていた可能性がありますから
大事な役をきちんと演じきれたかのんくん
かのんくんは今回のMVP2人目です
気になった配役…特に七星美妃&乙華菜乃と藍羽ひよりの子役2人
最後は気になった役を一言触れておこうと思います
まずはこの作品の成功の肝とも言える、
ミス・ハヴィシャム役のみちちゃん(七星美妃さん)
素晴らしかった!
みちちゃんがこの作品の3人目のMVPです
こんなに出来る娘役さんなのであれば、
もっと起用してあげて欲しいです
特に素晴らしかったのが声の美しさ
セリフ回しもヅカ特有の癖もなく、
すんなりと頭に入ってくるほど
彼女の穏やかさと上品さで、
真の狂気の部分が隠れているのも怖さを感じました
可哀想な女性でもあるのですが、
闇に落ちた怖さも兼ね備えてしまった女性でもあるのです
あまりにインパクトのある大きな役だったので、
これが餞別なのではないかと疑っています
本来はこの役はりらちゃん(紫りらさん)でよかったわけですし…
今回の作品の肝中の肝であり、
最大のキーパーソンであるエイベル・マグウィッチ役のキザキくん(輝咲玲央さん)は、
文句なしに素晴らしかった
イケオジから正義の男、悪人まで演じきれる芝居巧者ぶりは、
この作品でも発揮
まだまだ星組を支えて欲しいです
ハーバート・ポケット役のかずとくん(稀惺かずとさん)
ピップの親友ですけど、
白い役なので、正統派なかずとくんにはピッタリ
ありちゃんとの親友ぶりがよかったです
演技力も歌唱力もぐいぐいあがっているので、
このままのびのびと成長して欲しいです
ありるりかのんかずと…
こういう未来があるのかはわかりませんが、
しんくん(極美慎さん)を含めて、
少なくても星組の路線としては順調でしょう
頼もしい限り
少年ピップ役のひよりちゃん(藍羽ひよりさん)と、
少女エステラ役のなのちゃん(乙華菜乃さん)がともによかったです
久しぶりにひよりちゃんが目立つ役でしたけど、
やはり文句なしに上手い!
もっと起用して、るりはなちゃんのように育成していってほしいところ
演技力は抜群でした
ただ歌は今の星娘の中では残念な部類なので、
もう少し歌えるようにして欲しいです
他の組であれば普通レベルですけど…
そうすればあれだけの演技力があれば、
成長が楽しみになります
なのちゃんは非常に嫌な時代の少女エステラを演じたわけですが、
美少女ゆえの冷酷さがにじみ出ており、
こちらも素晴らしかった
カワイイのに怖さがあるという難しい役をしっかりと演じてました
それでも時折見せる愛らしさにピップは惹かれていたのでしょうし、
その説得力がありました
歌も抜群!
ひとまず、るりはなちゃんに続く星娘の系譜ですね
そして、
この少年ピップと少女エステラの子役ズ、
フィナーレが可愛すぎました!
まるでお人形さんのよう…
この演出はグッジョブでした
以上駆け足ですが、
ファーストインプレッションです
参加しています!
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