「2018年 宝塚歌劇 観劇の満足度」アンケート結果の数字から見る比較分析

宝塚観劇アンケート



今回は、2018年の1年間に渡る、
当ブログアンケート集計に基づいての分析をしてみたいと思います

 

各作品で評価アンケートを実施していますが、
トータルで比較するとどうなるのか、ということを、
今回発表したいと思います

 

非常に興味深い結果になっているので、ぜひみていただきたいです

ちなみに、
当アンケートの「星5」と「星4」満足度の指標は以下の通りです
ご参考になさってください

  • 80%以上で大満足
  • 79%~50%で普通
  • 49%以下は不満足

 

それぞれの作品については、
これまでの本公演アンケート結果で見ていただけますので、
そちらも併せてご閲覧ください

では比較に参ります!

 

「本公演のミュージカル満足度」と「一番心に残ったこと」の満足度ランキング

まずはランキング表をご覧ください

ミュージカル 星5と星4の投票率 星2と星1の投票率 一番心に残ったこと
1 雪組 『ひかりふる路』 85.3% 5.2% 楽曲・歌
2 花組 『ポーの一族』 83.5% 4.6% 演出・構成
3 花組 『MESSIAH(メサイア)』 83.4% 4.4% 楽曲・歌
4 星組 『ANOTHER WORLD』 74.5% 16.4% 脚本・ストーリー
5 月組 『エリザベート』 66.7% 13.0% 楽曲・歌
6 宙組 『天は赤い河のほとり』 54.5% 24.5% 楽曲・歌
7 宙組 『異人たちのルネサンス』 48.2% 24.1% 楽曲・歌
8 雪組 『凱旋門』 47.3% 26.3% 楽曲・歌
9 月組 『カンパニー』 44.0% 23.0% 楽曲・歌

 

満足度の高い順に並べてあります

 

ここでは、「一番心に残ったこと」に触れます
本公演のアンケートでは、下記の5つの項目を選択してもらっています

・時代背景・人物
・楽曲・歌
・脚本・ストーリー
・演出・構成
・その他

 

2018年の本公演では、
ほとんどの作品で「楽曲・歌」が1位に選ばれています

 

『ポーの一族』「演出・構成」
『ANOTHER WORLD』「脚本・ストーリー」が選出されていて、
この2本が異質に思えるほど「楽曲・歌」が選ばれているんですね
確かにこの2作品は、観劇の観点が違うという側面が、
理由の1つだったとも思われます
『ポーの一族』は絶大なる支持のある原作ものですし、
『ANOTHER WORLD』は笑いと宝塚を融合させたというもので、
楽曲が選ばれるよりも自然でしたし、
それが結果に反映されていると感じます

 

そして、
やはり「楽曲・歌」に感心が高いということにも繋がりました
面白いのが、作品そのものの満足度が高くなくても、
心に残るのは「楽曲・歌」なんだというところ
ヅカファンはこの部分に共感を得られやすいんだと感じました
歌劇団ですから、当然といえば当然なのでしょう

 

楽曲がよければ、
とりあえず満足はできるということがわかりましたので、
これからもいい楽曲で、我々ファンを喜ばせてほしいです

 

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2018年の本公演作品「星5と星4の投票率」ランキングの分析

「星5と星4の投票率ランキング」

ミュージカル 星5と星4の投票率
1 雪組 『ひかりふる路』 85.3%
2 花組 『ポーの一族』 83.5%
3 花組 『MESSIAH(メサイア)』 83.4%
4 星組 『ANOTHER WORLD』 74.5%
5 月組 『エリザベート』 66.7%
6 宙組 『天は赤い河のほとり』 54.5%
7 宙組 『異人たちのルネサンス』 48.2%
8 雪組 『凱旋門』 47.3%
9 月組 『カンパニー』 44.0%

当ブログの読者様による本公演アンケートの結果を、
「星5と星4の投票率」を基準にして、ランキングを出しました

 

当ブログのアンケート結果発表の際に、
いつもお伝えしてますが、
それは上記に明記したとおりです。
もう一度明記しますと、
以下の「星5と星4の投票率」の評価となってます

  • 80%以上で大満足
  • 79%~50%で普通
  • 49%以下は不満足

 

宝塚歌劇の場合、
概ねファンが観劇してますし、
当ブログにアンケートしてくださる方は、
間違いなく宝塚歌劇が大好きな方々がほとんどです
そういう圧倒的にファンが見に行くであろうことを考えると、
満足度が50%を切るというのは、
かなりひどい状況だと思ってます

 

評価も甘めになるでしょうし、
いいところを見つけてそれで満足ができる、
という業を持っていますので

 

実際私も、
総合評価の星付けは、いつも甘くなってます
自分の評価を見ると、
「本当は星○だけど、〇○だったので星1つ増やしました」
というコメントの多いこと!(笑)

 

以上を踏まえてご覧ください

 

 

では本題です

 

これで見ていきますと、
大満足の80%以上の合格ラインを超えている作品は、
9作品中3作品です
これですね

雪組『ひかりふる路』
花組『ポーの一族』
花組『MESSIAH(メサイア)』

 

星組『ANOTHER WORLD』70%台なので、
普通評価ではありますが、
満足度としては悪くないと評価ができます

 

月組『エリザベート』60%台なので、
本当の意味でも普通な印象
これは全くのオリジナルであれば、
そこまで悪くない評価でしょうけど、
これが『エリザベート』であるということが、
マズイように思います

 

宙組『天は赤い河のほとり』50%台なので、
普通評価はできますが、
49%以下に近いことを考えると、
もう少しなんとかしないといけないレベルだったのでは、と感じます
これがお披露目本公演だったことを思うと、
真風涼帆さん率いる宙組生は、本当に頑張っていますね
同じお披露目本公演だった雪組『ひかりふる路』との差が歴然!
不憫すぎます
また『エリザベート』と違うのは、
キャスティングやキャラクター設定には全く問題なかったことと、
問題は演出や脚本でした

 

 

そして、
「49%以下は不満足」になってしまったワースト3!
一番悪かったのが、月組『カンパニー』でした
続いて、雪組『凱旋門』
宙組『異人たちのルネサンス』です

 

正直なところ、
月組『カンパニー』がワースト1位とは思わなかったです
私自身評価がそこまで酷くなかったから、意外に感じました
それともう1つ理由があるのですが、
それは「星2」「星1」に、
そこまで多く投票されていなかったように思えたのもあります
ですが、平均を出すと、ワースト1位だったおいう…
「星5と星4」への投票率なので、
大満足という点では評価出来なかった、ということです

 

むしろ雪組『凱旋門』が健闘してましたね
観劇するとわかりますが、
歌の部分では残念に思える箇所がありますけど、
お芝居自体はすごくよかったので、
そういう点が考慮されているんだと思われます

 

宙組『異人たちのルネサンス』もワースト3位です
これはね、やはり観劇した方はおわかりでしょうけど、
フィナーレ万歳という作品だったので、
不満足度が高いのは仕方がないと思います
よっぽど贔屓目に見ないと、
星4や星5は付けられませんから

 

このように導き出しているのは、
各アンケート結果から分析してますので、
それを踏まえてお伝えしました

 

以上が「星5」と「星4」の投票率から見た、
2018年の満足度でした

次はワーストについて分析します

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2018年の本公演作品「星2と星1の投票率」ランキングの分析

「星2と星1の投票率ランキング」

ミュージカル 星2と星1の投票率
1 雪組 『凱旋門』 26.3%
2 宙組 『天は赤い河のほとり』 24.5%
3 宙組 『異人たちのルネサンス』 24.1%
4 月組 『カンパニー』 23.0%
5 星組 『ANOTHER WORLD』 16.4%
6 月組 『エリザベート』 13.0%
7 雪組 『ひかりふる路』 5.2%
8 花組 『ポーの一族』 4.6%
9 花組 『MESSIAH(メサイア)』 4.4%

そして、本当の意味でのワースト3!

雪組『凱旋門』
宙組『天は赤い河のほとり』
宙組『異人たちのルネサンス』

 

「星5と星4」では、
ワースト1位になってしまった『カンパニー』ですが、
ここでは4位
ただやはり、
2割以上の23.0%の「星2と星1」の投票率であれば、
これはかなり厳しい評価に思えます
「星2と星1」に関しては、20%は切りたいところです

 

雪組『凱旋門』に関しては、
もう仕方がないと思います
トップコンビで上演できなかったという背景の影響が、
あまりにも大きかったです

 

ワースト2位と3位には、宙組の本公演が2作品ともランクイン!
誤差のような差なので、
ほぼ変わりないような低評価に思います
この不憫な作品の巡り合わせでも、
乗り越えてきているので、宙組は本当に頑張ってますね!

 

そして、満足度の高いベスト3の作品、
雪組『ひかりふる路』
花組『ポーの一族』
花組『MESSIAH(メサイア)』は、
どれも優秀!
ほとんど不満足には投票されていません!
お見事です

2018年のショー・レビュー「星5と星4の投票率」ランキングの分析

「星5と星4の投票率ランキング」

ショー&レビュー 星5と星4の投票率 星2と星1の投票率
1 花組 『BEAUTIFUL GARDEN -百花繚乱-』 84.2% 3.3%
2 雪組 『SUPER VOYAGER!』 83.6% 4.8%
3 雪組 『Gato Bonito!!(ガート・ボニート)』 83.1% 4.5%
4 月組 『BADDY(バッディ)』 76.6% 15.9%
5 宙組 『シトラスの風-Sunrise-』 70.7% 10.9%
6 宙組 『白鷺の城』 60.3% 14.8%
7 星組 『Killer Rouge(キラー ルージュ)』 58.5% 21.8%

ランキング表は、
「星5と星4の投票率」と「星2と星1の投票率」を合わせたものを表示させてます

 

2018年のショーまたはレビューは、7作品ありました
レビューが1作品、和物ショーが1作品です

 

宝塚歌劇において、ショーやレビューの役割は大きいです
これこそ「宝塚を見た!」と思える満足度がグンとあがるのが、
ショーやレビューだからです
宝塚歌劇団の醍醐味と言っても過言ではありません!

 

「終わりよければ、すべてよし」じゃありませんけど、
ほとんどの場合、
お芝居のあとにショーをしますので、
ここで満足度があげられれば、
トータルでは良かったと思えるのではないか、
と考えられるからです

 

またショー(レビュー)の場合は、
生徒さんが大活躍しますので、必然的に、
評価も甘くなりますし、
満足度への評価があがります
そのため、最低でも70%は取得して欲しいところです

 

そういう目で見ると、ベスト3は優秀です

花組『BEAUTIFUL GARDEN -百花繚乱-』
雪組『SUPER VOYAGER!』
雪組『Gato Bonito!!(ガート・ボニート)』

 

続く、
月組『BADDY(バッディ)』
宙組『シトラスの風-Sunrise-』70%台なので、
大満足ではなくても、
満足度は高い方であることは理解できます

 

ワースト2位はこちらでした!

ワースト2位は宙組『白鷺の城』
ワースト1位は星組『Killer Rouge(キラー ルージュ)』

 

宙組『白鷺の城』の60.3%も、
なかなか評価の悪い数字ですけど、
星組『Killer Rouge(キラー ルージュ)』は、
58.5%です
ショーで50%台って、あり得ます?
怖ろしくダメな数字だと感じます

 

『白鷺の城』は構成力の悪さと、
宙組生を上手に活かせなかったことが起因しています

 

『Killer Rouge(キラー ルージュ)』は、
構成はいいにしても、
適材適所が全くされていなかったので、
構成に生徒の力量のバランスが合っていないというところが、
とても残念でした
観劇された方々にもその違和感を感じたからこそ、
大満足な星評価はできなかったんだと感じます

 

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2018年のショー・レビュー「星2と星1の投票率」ランキングの分析

「星2と星1の投票率ランキング」

ショー&レビュー 星2と星1の投票率
1 星組 『Killer Rouge(キラー ルージュ)』 21.8%
2 月組 『BADDY(バッディ)』 15.9%
3 宙組 『白鷺の城』 14.8%
4 宙組 『シトラスの風-Sunrise-』 10.9%
5 雪組 『SUPER VOYAGER!』 4.8%
6 雪組 『Gato Bonito!!(ガート・ボニート)』 4.5%
7 花組 『BEAUTIFUL GARDEN -百花繚乱-』 3.3%

そして、本当の意味でのワースト3!

星組『Killer Rouge(キラー ルージュ)』
月組『BADDY(バッディ)』
宙組『白鷺の城』

 

星組『Killer Rouge(キラー ルージュ)』は、
「星2と星1の投票率」でもワースト1位になってしまってます
2割以上の21.8%というのは、
ショーとしての評価では、結構厳しいです

 

その点、
『BADDY(バッディ)』、
『白鷺の城』の2作品は、2割を超えてませんので、
まだ許容範囲だと思います

 

面白いのが『BADDY(バッディ)』
これは、2018年の当ブログのベストショーの投票で、
見事1位だったのです!
花組の『BEAUTIFUL GARDEN -百花繚乱-』と同率1位でした
『BEAUTIFUL GARDEN』は、賛否の否の部分はかなり少ないですし、
ワーストランキングでは最下位と優秀です
全体的に評価されていたという印象が、
ここでも理解できます
『BADDY(バッディ)』は、
賛否の振り幅がかなり大きいのが特徴です
やはり賛否両論が数字として出ていました

 

こうやってみると非常に面白いですね

 

まとめとあとがき

いや~、面白かったです
アンケートを実施していて、途中で、
これをやったら面白そうだし、資料になりそう、
と思っていました
3月の月末までに発表できてよかったです!

 

年度末にギリギリセーフ!(笑)

 

とにかく、なんだかんだ言っても、
数字は正直、ということ!

 

結構脳内の印象づけがあったりしますが、
「実際どうだったっけ?」、
と確認することもできるからです

 

2018年の上演作品を数字で考えられることを、大きくまとめるとこんな感じでしょうか

 

①現在の優等生な組と作品は、花組雪組であるということ
②適材適所がバッチリだと凄いが、適材適所が活かされないとまるでダメな星組
③全体的に迷走中な印象の月組
④作品にはさっぱり恵まれていなかった宙組

 

興味深いです
2019年は満足度のあがる作品が増えるといいかな~、
と思ってます

 

でも、全部が全部良作で傑作って、本当に難しいです
いろいろ乗り越えての宝塚歌劇!
そう思って観劇していきたいですね

 

だからといって、評価が甘くなったり、
分析を甘くしたりはしませんが…(^_^;)

 

 

最後に、
いつもお伝えしてますが、
このアンケート結果や資料については、
あくまでも当ブログ読者様限定でのお話です
100人いらしたら、100通りの思いや感想や評価があります
そのことを頭の片隅において、
楽しんでいただければ幸いです!

 

次回のアンケート結果発表は、
2019年1本目の『ファントム』です!
お楽しみに♪

 

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