ダンスは文句なしの舞空瞳の課題が見えた『ロックオペラ モーツァルト』

星組



先日、星組公演『ロックオペラ モーツァルト』の、
主演のことちゃん(礼真琴さん)と、
作品そのものについての感想をアップしました

 

今回は、ひとみちゃん(舞空瞳さん)についてです

 

本当は、キャスト別の感想だったのですが、
ひとみちゃんだけで長くなってしまったので、
キャスト別と分けます…すみません

 

いつも通りの私の感想メモなので、
いろんな意見があるんだなぁ、と、
ご理解のいただける方のみ、どうぞ!

 

ヒロイン力を遺憾なく発揮した舞空瞳

今回の『ロックオペラ モーツァルト』は、
ひとみちゃんのトップ娘役のプレお披露目公演でした

 

ひとみちゃんは、
モーツァルトの妻であるコンスタンツェ役を演じました

 

前回の作品感想でも語りましたが、
今回のコンスタンツェの解釈と演出が、
ブレにブレまくったため、
コンスタンツェという役そのものが、
あまり魅力的ではありませんでした

 

ただ可愛いだけの役に成り下がっていたのです

 

ですが、
ひとみちゃんのヒロイン力は、
素晴らしかった…

 

可憐で、表情豊かで、
ただひたすらにモーツァルトに恋心を描いている、
一少女としての表現は、
とても愛らしかったです

 

舞台にいるだけで、
この人がヒロインだ、とわかる力はさすがでした
この辺りは、
花組さんでしっかり学ばれた経験が、
十分発揮されていたように感じます

 

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舞空瞳の見どころはダンスの場面

ひとみちゃんの才能は、
なんといっても素晴らしいダンス力
それも、
きちんと基礎が出来ている上でのダンス力なので、
とにかくどの動きも滑らかで美しいです

 

今回の1番の見どころだったのは、
モーツァルトの母の死で、
絶望になったモーツァルトに、
寄り添うような心情を表現したひとみちゃんのダンス…
とても美しかったです

 

ひとみちゃんの1番の才能を、
余すことなく引き出すことが出来た、
大事な場面でした

 

本当に素晴らしい才能です

 

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舞空瞳は経験値が少ない分課題も多い

一方で、
役の演出が悪かったせいもありますが、
まだ研4ということもあり、
課題も多かったように感じます

 

ひとみちゃんは抜きんでたダンス力以外は、
まだまだ課題が多いことが、わかりました

 

歌唱力に関しては、
これまで通り、
もっともっと頑張らないといけないレベルです

 

これは、
前回の星組『GOD OF STARS-食聖-』の、
クリスティーナ役から、変わっていません

 

ただ、前回のようなポップス系は、
ヅカ歌唱との相性がめちゃくちゃ悪いので、
ひとみちゃんじゃなくても、これは気の毒でした
星組の誇る歌姫、
ほのかちゃん(小桜ほのかさん)でも苦戦してましたから

 

私のひとみちゃんの歌唱力の印象は、
『ハンナのお花屋さん』のハンナ役のままです
あの時は、
ヒロイン力ありまくりな可愛らしい容姿のわりに、
意外と歌える、という印象だったのです
思ったより歌えている、という意味です

 

その印象がそのままなので、
「意外と歌える」というままなのです

 

本人比的には、
向上していると思うのですが、
今回のように、
星組の歌唱力を総出したような公演では、
やはり歌は厳しい…

 

確実に上手になっているでしょうから、
学年を重ねて行くと、
もっともっと良くなっていくでしょう

 

それを楽しみにしたいです

 

舞空瞳には歌唱力よりも芝居力をつけて欲しい!

以前にもお話しましたけど、
ひとみちゃんの歌唱力は、
そのうちアップしていくでしょうから、
気長に待つとして…

 

1番期待したいのは、
演技力と表現力の向上です

 

『I AM FROM AUSTRIA』の、
さくらちゃん(美園さくらさん)のエマの感想でも語りましたが、
とにかくセリフ回しのクセが気になります

美園さくらが歌唱力を発揮!欠点はあるが文句なしのヒロイン『I AM FROM AUSTRIA』

 

語尾を強調するような言い方が、
非常に気になります
ヅカにありがちと言えばありがちなのですが、
それが顕著に現れるトップ娘役が、
度々誕生しています

 

まだ研4なので、
経験不足が否めず
指導を受けたままを演じている可能性がありますけど、
この部分は早く脱却して欲しいところ

 

歌は歌わなければ済みますけど、
お芝居はヒロインである以上、
必ず多く登場します

 

お芝居だけは、
経験値を重ねて良くなる可能性がある部分なので、
これからいくつもの舞台経験を重ねて、
演技力と表現力の向上に期待したいです

 

すみかちゃん(野々すみ花さん)や、
みゆ姫(咲妃みゆさん)などの、
天才肌の演技力となると、
もはや天賦の才が重要ですけど、
ある程度の芝居力は経験値からでも、
大幅な成長の期待が持てます

 

華ちゃん(華優希さん)も、
ここ最近で、
見違えるように、ものすごく演技力が向上しています

 

割と演技上手と言われてましたけど、
私には、全然そう思えませんでした
『はいからさんが通る』の初演の紅緒役の時も、
緊張のせいか、
棒読みと早口が目立ちましたし…

 

華ちゃんの少年役は見事でしたけど、
娘役で素晴らしいと感じたのは、
前作『A Fairy Tale』でした

 

このように、
いつ大化けするかわからないのが、
演技力なのです

 

トップ娘に就任になるだけでもプレッシャーなのに、
首席ということもアピールされて、
余計にプレッシャーがあるでしょう

 

その中で、
歌唱力演技力という、
2つの大きな課題を抱えているので、
まずは1つずつ成長して欲しいです

 

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演技力が安定すると芝居が安定する

歌に関しては、
真の歌唱力の持ち主であることちゃんの相手役、
というだけで大きなマイナスになっています

 

多少歌えるくらいでは、
誰が相手でもいろいろ言われるからです

 

真の歌唱力の歌を堪能するには、
真の歌唱力の相手としか釣り合いが取れません
まあやちゃん(真彩希帆さん)のような歌姫クラスじゃないと、
無理だということです

 

歌姫は、
元々の歌の才能がある方です
ひとみちゃんにダンスの才能があるのと一緒で、
誰でもひとみちゃんのように、踊れるようになるわけではありません
それと同じで、
誰でも歌姫になれるわけではないからです

 

 

ですが、
演技力は、
努力で、一定のレベルまで引き上げることが出来ます

 

演技力が深まれば、
歌に感情を乗せて歌うヅカ芝居と相性がとてもいいので、
感動に繋げることができます

 

芝居力が安定すると、
よりお芝居への感情移入が高まるので、
作品の質を上げることができます

 

これに期待をしたいです

 

ひとみちゃんは、
可愛いだけの役だけではなく、
少女から大人の女性を演じられるポテンシャルがあります

 

滑舌も声も舞台に向いているので、
その魅力を開花させて欲しいです

 

 

どーでもいいですが、
途中で、
華ちゃんのことを語ってますが、
その時、止まらなくなったので、
また別枠でいつか語りたいです(^_^;)

華ちゃんの演技が素晴らしい、という話です

 

では、次回はキャスト別感想です

 

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