引き際の美学と人柄の親和性…紅ゆずるが見せた1つの結末

宝塚考察



昨日、
星組『GOD OF STARS-食聖-』のアンケートでいただいた、
コメント返しをしました

 

そこで感じたのは、
なぜ紅ゆずるは最後の最後に、
逆転特大ホームランを打つことが出来たのか、
ということです

 

今回は、
サラっと考えてみたいと思います

 

ここから先は、
いつも通りの私のメモなので、
いろんな意見があるんだなぁ、と、
ご理解のいただける方のみ、どうぞ!

 

紅ゆずる時代の星組の作品評価(当ブログ限定)

当ブログの読者様であればご存知かと思いますが、
星組アンケートの結果は、
毎回よろしくない結果でした…(^_^;)

 

もちろん、
当ブログ限定なので、
それがヅカファンの総意ではありません

 

あくまでも一例です

 

その一例から顧みると、
要因は、
全体的に芸事の未熟さにありました

 

宝塚歌劇は5組ありますから、
何も芸事が全てではありません
スター性や華やかさ、
美しさを求める方も多いでしょう

 

ただやはり、
観劇に耐えうるための、
最低限のクオリティというのは大事だと思ってます

 

その最低限をクリア出来なかったのが、
さゆみさん(紅ゆずるさん)と、
あーちゃん(綺咲愛里さん)のトップコンビでした

 

熱烈に、熱心にさゆみさんを応援されてらっしゃる方は、
問題ありませんけど、
それ以外のファンには、なかなか厳しい出来だった、
というのが正直なところです

 

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見事な大逆転劇

それにも関わらず、
紅ゆずるというトップスターは、
とても愛すべき存在でした

 

でもそれは、
星組ファン限定でのお話

 

さゆみさんの良さが発揮できた、
ヅカファンにきちんと知れ渡ったというのは、
退団公演というのが正解でしょう

 

人一倍、エンターテインメントに拘り、
人を楽しませたいという思いが強かったさゆみさん

 

面白さを追及するがゆえ、
過去には「下品」と言われてしまうことも多々ありましたが、
さゆみさん本来のお人柄が、
最後にはしっかりと伝わることが出来、
見事な宝塚人生のフィナーレを飾ることが出来ました

 

それはなぜでしょうか…

 

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引き際の大切さ…3年で5作の本公演での決断

さゆみさんは、
宝塚を愛してやまないジェンヌさんでした

 

だから、
退団を知らせる「鐘」が鳴ることを、
待っておりましたが、
宝塚大劇場での大千秋楽まででも、
その「鐘」を聞いていないとおっしゃってました

 

それでも、
後進に道を譲る判断をしたのです

 

3年で本公演5作、
さらに台湾公演も実現しております
それで十分だとご自身で満足された結果でした

 

そして、
自ら「鐘」を鳴らして終わらせたい
とユーモラスに話をされてましたっけ

 

この潔さが、
ヅカファンに評価されたと言えると思います

 

やはり、
通常任期である3年で5作(あるいは6作)
で退団を決意されたということが、
ヅカファンの心に響いたのだと思います

 

最後までエンターテイナーであり続けた紅ゆずる

最後の『GOD OF STARS-食聖-』は、
退団公演としては、
非常に良くできた作品だったと思います

 

作品そのものは超凡作でしょう

 

ですが、
退団公演としては、良作です

 

私は、
何度も記事で語っていますけど、
この作品の良さは、
紅ゆずるとオーバーラップするようなセリフの数々と、
星組生のみんなが幸せになる結末です

 

誰一人欠けることなく幸せになるストーリーなのです

 

ご都合主義的ですけど、
さゆみさんには非常に似合ってました

 

まさに「HappyでなければEndじゃない」です!

 

これがさゆみさんの本来のお人柄と重なり、
劇場全体が幸せで温かいムードに包まれたのです
あんな心地よい退団公演って、
今まで体験したことがありません

 

あ、あくまでも私的に、ですので…(^_^;)
人それぞれの主観は違うでしょうから…

 

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人柄の大事さを痛感させてくれたトップスター

引き際の良さといい、
組子思いのところといい、
劣等生ならではの優しさといい…

 

さゆみさんだからこそのお人柄の良さがありました

 

自分自身の未熟さを熟知していたからこそ、
このように接することが出来たのだと思います

 

これはとても勇気がいること

 

それを星組生が知っているからこそ、
みんなに愛されてました
もちろん星組OGにも愛されてます

 

ヅカファンは敏感なので、
こういうお人柄の良さというのは、
すぐに伝わります

 

見事に愛されキャラとして退団できたのは、
さゆみさんの真のお人柄が伝わったからでしょう

 

さゆみさんも、
若手の頃、
もがき苦しんでいた時期があり、
その時は必ずしも、
「素晴らしい」と言えるお人柄ではなかったように思います

 

でも、それではダメなのだ、
と気づきができたことが、
人間を大きく成長させることが出来たのだと思います

 

こういうことは、
ヅカファンはしっかり見守ります

 

反省を繰り返して、
人として大事なことを知り、
それをリーダーシップでまとめていった…
それがトップスター紅ゆずるでした

 

本当に立派で、
誇らしい星組のトップスターでした

 

「引き際」の美学

それでも、
さゆみさんがどんなに素晴らしいお人柄だとしても、
もし、これが6作、7作と長期に渡るようであれば、
どうなっていたのでしょうか…

 

やはり「引き際」なんですよね

 

6作は通常任期なのでいいとしても、
7作となると、長期任期の域に達します

 

たぶん、
そこまで引っ張ったら、
こんなに愛された大逆転で終われたのかどうか…
とても難しいところだと思います

 

やはり芸事の何かが秀でていないと、
長期任期は厳しいです

 

そこを見極められたというのが、
さゆみさんの頭の良さであり、
周りを読む力があったということでしょう

 

もしくは、
本能的に感じる力があったということ

 

実際、
さゆみさんは頭の回転の早い方ですが、
さらに、
地頭がいいのでしょう

 

 

引き際の見極めは難しいです
長くなれば長くなるだけ、
それを納得させる強いものがないと、
周りを説得させるのが困難になります

 

宝塚歌劇の場合ですと、
圧倒的な人気か、
類まれな芸事の才能

 

この2つが合わさるか、
最低でもどちらかは必須条件でしょう

 

…ということで、
アンケートのコメント返しをしながら、
こんなことを感じてました

 

この話はまだまだ語れるテーマなので、
いつか続きを語りたいですね
または別な切り口で!

 

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