月城かなとが素晴らしくて溜息が出た『DEATH TAKES A HOLIDAY』…ミスマッチ含めたいろいろな感想

月組



本日は、
れいこさん(月城かなとさん)主演、
月組別箱『DEATH TAKES A HOLIDAY』のライブ配信でした

 

公演中止はありましたが、無事に上演出来て良かったですよね!
おかげさまで生観劇が吹き飛んでしまいましたが、
なんとか視聴することができました
見れるかどうか直前までわからなかったのですが、
仕事が早々に終わったので観ることが出来てホッとしました
ようやく明日帰れる(笑)

 

やっぱり早くアーカイブ対応してくれないですかね?
今回は視聴できたからいいですけど、
仕事が忙しくていつも視聴出来る身分ではないので、
そうしてくれるとありがたい限りです

 

ということで、
今回は『DEATH TAKES A HOLIDAY』の感想を、
サクッと語っておきます

 

私的には、
良い面と「あれれ?」な面とで、
両方あった作品でした

 

あくまでも一個人の感想ですので、
そこはよろしくお願いいたします

 

ネタバレもありますので、
千秋楽まで日にちがあります
その点大丈夫な方のみお付き合いください

 

ここから先は、
いつも通りの私のメモなので、
いろんな意見があるんだなぁ、と、
ご理解のいただける方のみ、どうぞ!

 

『DEATH TAKES A HOLIDAY』は傑作まではいかなかった…すごく良かった部分が大半だが

まず最初に、
『DEATH TAKES A HOLIDAY』そのものの感想です

 

なかなか面白かったです…という感じでしょうか
『ファントム』を手がけたモーリー・イェストンさんの作詞・作曲ということで、
楽曲そのものはハズレはなかったのですが、
全体的にドラマチックな曲多めで、
場面とのミスマッチというか似たような曲多めというか…(´・ω・`)

 

その分、
主演のれいこさん以外でも、
ドラマチックな楽曲を歌えるというメリットはあったので、
そこはヨシとしておきますが…

 

それと、
キャストのミスマッチ感もなかなかでした
その分、
間違いなく良い経験になった月組生にとっては、
新たな魅力を引き出したとは思います
経験値が増えるということは決して悪いことではないですからね

 

その一方で痛々しいというかなんというか…
それに当たってしまった月組生もいたわけです

 

これは路線スターを起用しないといけない部分と、
海外ミュージカルで改変できない部分があったのだろうと感じるのですが、
それを払拭できるほどではなかったのがもったいなかったです

 

生田大和先生も悩まれたのかもしれませんが、
その部分の引っ掛かりが最後までありました

 

あとは、
完全にネタバレですけど、
死を選ぶことに躊躇がなく、
死後の世界で結ばれるという部分を美化してしまうのは、
モヤモヤがありました

 

残される家族の心の叫びの部分は描かれてはおりましたし、
主人公・サーキも残される人への部分をしっかりと受け止めていたものの、
あのラストはなんだかなぁ…という感じでした

 

あくまでも私的に感じたことなので、
死んで結ばれるところに「美」を感じる方には、
感動的なエンディングなのだとは思いますけど…
ラストは美しい場面でしたからね

 

できれば、
年を取るのを待って結ばれる方が良かったように思います
それじゃなんちゃって『エリザベート』ですけどねw(^_^;)

 

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さすが月城かなとだった死神&サーキ…年寄り風からイケメンまで自由自在の演技力

ここからはキャスト別感想です
まずは、
主演のれいこさん演じる死神&サーキ

 

オープニングから、
れいこさんのお美しい顔を仮面で隠した死神が登場
この死神が上手かったです
「時”が始まって以来一人孤独だった死神」ですけど、
考えられないくらいの年数を死神として過ごしてきたわけです
そのため、
年齢不詳ではありながらも、
年数を重ねた感をあのように表現させたのでしょうけど、
本当に見事でした
おじいちゃんにしか見えないんですよね(めっちゃ誉め言葉)

 

そして、サーキの姿を借りる死神なのですが、
人間になった死神のはしゃぎっぷりがとてもキュート!
見るもの・感じることが全て新鮮な死神が子どものようでした

 

徐々にイケメン貴族として板についてくる死神
その段階が伝わるような演技力に脱帽でした

 

アリスに導かれるまま、
「男」の顔を見せるれいこ死神にもドキッ!

 

いろんな顔が見れるということは、
れいこさんの演技力を堪能できるということ
非常に楽しかったです

 

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海乃美月の年齢のミスマッチが惜しかった

次にヒロイン・グラツィアを演じた海ちゃん(海乃美月さん)

 

この演目が上演すると決まり、
調べていた時に懸念していたのは、
「まさか海ちゃんが若い娘じゃないよね?」という部分でした
そして、それが大当たり…(´・ω・`)

 

海ちゃんは演技派ですので、
今回のグラツィアもとてもよく演じていたとは思います

 

ですが、
21歳という年齢の役はやっぱり海ちゃんには無理やり感が凄かった…(´・ω・`)
しかもわざわざ「21歳」をセリフで強調していたという…(^_^;)

 

あくまでも私的に感じただけなので、
そういう感想を持たれた方は一人もいないかもしれません
とはいえ、
私はそう感じたわけです

 

登場して、
高音で作りこまれた声色が妙に痛々しく…(´・ω・`)
大人っぽい役がハマる娘役さんにはよくあるミスマッチなんですよね…
私的には大好きなトップ娘役だった、
ゆきちゃん(仙名彩世さん)も同系統でしたので、
少女時代を演じた時には、やはり痛々しさを感じました
あれだけ上手いゆきちゃんでもそんな感じなんですよね…

 

オフブロードウェイとはいえ、
ブロードウェイ関連のミュージカルは設定を崩せなかったのかもしれませんが、
違和感は凄かったです

 

りりちゃん(白河りりさん)のアリス、
おはねちゃん(きよら羽龍さん)のデイジーと、
海ちゃんグラツィアのトリオになると、
お母さんと娘2人にしか見えなかったという…(^_^;)

 

せめて年齢設定を30歳前後の10歳上であれば、
すごくしっくりきたと思うんですよね…
いっそ未亡人設定でもよかったでしょうし…

 

ただ、今回の設定とストーリーとなると、
恋に盲目だからこそ死を選ぶということに躊躇がない、
というラストには繋がらないので、仕方がなかったようにも感じます
少女性があるからこそだと思いますし…

 

れいこさんとお似合いかどうかは置いておいて
グラツィア役は、
おはねちゃんやまのんちゃん(花妃舞音さん)あたりが演じたらハマっていたと思います
もちろんりりちゃんでも可

 

今回も海ちゃんは見た目は綺麗でしたし、
れいこさんとのお似合い度もよかったですし、
歌も海ちゃん史上一番上手かっただけに、
私的には、非常に残念なキャラ設定に感じました

 

歌唱力は格段にアップしてましたよね!
歌うまとはいいませんが、十分歌上手でした

 

裏切らない実力者・風間柚乃

一方で、
相変わらずの演技派を十分に発揮したのが、
ヴィットリオ・ランベルティ公爵役のゆのくん(風間柚乃さん)

 

上手かった!
さすが実力者という感じで、
歌も演技も申し分なしでした

 

月組が「芝居の月組」に復活したのは、
何よりもれいこさんの実力あってこそですけど、
相手役の海ちゃんや、
3番手のゆのくんあってこそでしょう

 

今回は、
学年が3期下のゆのくんが、
海ちゃんのお父さん役という…(^_^;)

 

二人は夫婦という設定でもおかしくない見た目のお似合い度でしたけど、
夫婦ではなく親子でした…

 

ゆのくんについては、
以前にもれい海のお披露目だった『ダル・レークの恋』のクリスナ役で、
一足お先に高齢な役を演じましたけど、
この時にはさすがにまだまだという部分もありましたけど、
あれから2年が経ち、
ゆのくんの演技力がより研ぎ澄まされたのを感じました

 

男役版・北島マヤですよ、本当に…
末恐ろしい…

 

ゆのくん自身のキャラ的に少し地味めな感は拭えないのですが、
演技力と歌唱力の実力で持って払拭される逸材なので、
ますます技術が磨かれることを楽しみにしております
同期の華やかなスター系はあすかくん(聖乃あすかさん)担当でw
しんくん(極美慎さん)もいますからね

 

独自に実力派のトップスターを目指して欲しいです

 

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彩みちるはやはりおばあちゃん役だった!でも最高に上手かった

今回、
事前の作品チェックで、
海ちゃんの若い女性と同様にビックリだったのが、
みちるちゃん(彩みちるさん)演じるエヴァンジェリーナ・ディ・サン・ダニエッリ公爵夫人

 

本当におばあちゃんだった!Σ(゚Д゚;)

 

でも上手かったなぁ…
しっかりと年齢を重ねた老婆を、
みちるちゃんが演じることで、
チャーミングで愛らしいキャラになっておりました

 

そして、
じゅんこさん(英真なおきさん)演じるダリオ・アルビオーネ男爵役とのほのかな恋
そこも押し付けがましくなく、
爽やかに描かれておりほんわかした場面になっておりました

 

見た目もキュートで、
演技力も抜群で、
オシャレで素敵な娘役さんであるみちるちゃん
ですが、
やはり歌の欠点はまだまだという感じなので、
これが大きなネックになってしまっていたのだろうな、と今回も感じました

 

今の月組(と星組)は歌える娘役さんが多いので、
目立ってしまう点も残念です
海ちゃんも歌上手ではなかったですけど、
今回とても頑張っており、歌上手な娘役さんに変貌してました
みちるちゃんもぜひ頑張って欲しいです
これまでよりは全然歌えるようにはなっていたとは思いますけど…

 

最高に素晴らしかった白河りり

ここからは、
特に目を引いたジェンヌさんに触れていきます

 

まずは、
主演のれいこさんとバッチリタッグを組んだアリス役のりりちゃん(白河りりさん)

 

素晴らしいの一言です!
さすがの歌姫でもありますが、
アリスは、
ヒロイン・グラツィアの次に目立つ役で実質娘2の役でしょう

 

押し出し満点で、
私を見て見て感が強かったアリスですけど、
実は虚勢を張っていたいじらしい女性…
その落差を上手に演じてましたよね

 

れいこさんとのタップダンスの場面も最高でした

 

りりちゃんには、
さちかちゃん(白雪さち花さん)が副組長となり、
主な上級生の別格娘役さんたちも退団したので、
今後は別格娘役としてご活躍されることが期待されます
今回はまさにその布石のように感じました

 

りりちゃんも、
さくちゃん(春乃さくらさん)のような棚ぼたもあるかもしれませんが、
あげないといけなそうな路線娘役がごまんといるため、
現実問題としては、第二の春乃さくらは難しいですよね
あくまでもさくちゃんはイレギュラーでしょうから…
それであれば、オイシイ別格として頑張って欲しいです

 

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しっかり見どころがあったきよら羽龍

怪我が多く、
もはや路線から落ちちゃったのではないか、
と不安になってしまうのが、おはねちゃん(きよら羽龍さん)

 

そのおはねちゃんは、
3番目の女性・デイジー役でした

 

やはり上手いなぁと感心
正直美人タイプな娘役さんではありませんが、
キュートな魅力をもっと身につければ、
いい武器になるのではないでしょうか

 

学年が若いこともありますけど、
役の年齢が一番がピッタリあっていたのはおはねちゃんだったと思います

 

路線落ちが心配される中、
今回も決して埋もれることなく、
良いポジションの役を与えられてたことに安心いたしました

 

怪我の功名となるように、
大きく前進できることを願っております

 

その他気になった役

最後は気になった役を一言ずつ触れておきます

 

シリアスな場面で大活躍だったのは、
エリック・フェントン少佐役のるねくん(夢奈瑠音さん)
見事でしたね
第一次世界大戦の悪夢という難しい場面で、
歌いっぱなしで一場面をもらってましたけど、
その期待に応えてました
学年もあがり、こういう存在感のある役がハマってきたように感じます
歌もよかった!

 

ステファニー公爵夫人役のさちかちゃん
心に大きな悲しみを抱えたいたステファニー公爵夫人
回想シーンは泣けました…
さちかちゃんがいるだけで、
作品のクオリティが格段にあがるバイプレイヤーですけど、
今回もよかったですね
歌える管理職が多いですけど、月組もその1つ!

 

ダリオ・アルビオーネ男爵役のじゅんこさん
こういう役を演じさせたら上手いですよね
みちるちゃんのダニエッリ公爵夫人への恋心も可愛かったです
年齢を重ねたおじいちゃんたちの恋、応援したくなるようなキャラでした

 

コラード・ダニエッリ役のれんこん(蓮つかささん)
全く両想いではないグラツィアに夢中のコラード
そのくせ、自分に想いを寄せているデイジーの気持ちには全く気付かないコラード
面白かったです
コラードとデイジーのちぐはぐなやり取りは今作の笑いの場面でしたけど、
上手に作用されていたと思います

 

使用人・フェリシオ役のるおりあくん(瑠皇りあさん)も、
ヤングロベルト役のきどくん(七城雅さん)も目立ってましたね
役としては、ヤングロベルトが辛い回想なので、涙がホロリ…
フェリシオのイケメンぶりが素晴らしかったです!
上手に使ってもらってましたね

 

以上駆け足ですけど、
『DEATH TAKES A HOLIDAY』の感想でした

 

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